型番はSHVC-001(SHVCはSuper Home Video Computerの略)。メーカー希望小売価格は25,000円で販売。16ビットCPU 「5A22」は 65C816互換,のカスタム製品、グラフィック「S-PPU」、ソニーのDSPによるPCM音源等を搭載し、 カタログスペックとしては同時代の一線級のものを取り揃えていた。
マツダが三菱電機と共同開発したGPS式カーナビを搭載した「ユーノス・コスモ」を発売。民生用のカーナビが登場しはじめた頃には、GPSによる電波航法と自らのセンサー類に基づく自律航法が組み合わせられ、 さらにCD-ROMに記録された道路地図情報を必要に応じて読み出し、自車走行経路の情報と照合する事で、正確に自車位置を特定するマップマッチングという方式も取られていた。 センサ、マイコン、グラフィック処理用LSIの発展で搭載機器が増大していった。 なお、GPS方式以前に1981年ホンダがジャイロ式カーナビを発売し、2代目アコードに搭載されている。
超小型携帯電話「ムーバ」(TZ-804前期)が、松下、NEC、富士通、三菱より1991年4月に発売。これより以前はレンガやブロックのように大きくて重たいものであったが、半導体の革新的な進歩により、服のポケットに収まるサイズになり、 市民の圧倒的な支持を受けることになった。
1992年に初代の「MDウォークマン」が発売。日本では編集のしやすさから一定のシェアを獲得することができたが、ミニディスク自体、ソニーオリジナルのATRACという圧縮音源を採用しているため、 他の規格との互換性がなくワールドワイドでは普及しなかった。その後、再生専用のポータブルMDプレーヤーMZ-E10は、「MZ-1」を発売してから10年後の2002年11月10日に発売され、価格はオープンプライス。 ピックアップメカやモーターを新開発したことで、本体厚9.9mm、55g(内蔵電池含む)という業界最小、最軽量を実現した。音質面では、MDウォークマンとして初めてデジタルアンプを採用。
1992年に富士通が世界で初めてプラズマディスプレイを使用したテレビを開発。1993年に富士通ゼネラルがプラズマビジョンの名のもとに世界で初めてプラズマディスプレイを商品化(21インチサイズ)し、 1996年には世界初となる業務用42インチフルカラーPDPを開発した。1997年にはパイオニアから50インチのワイド型プラズマテレビが発売され、以降パナソニック、日立などが参入し、 日本メーカがプラズマテレビを牽引した。
1993年8月アップルが初代Newton を発売した。同じ年の10月、シャープは液晶ペンコム「ザウルス」PI-300を発売した。アップルのNewton とシャープのザウルスは、手書き認識機能と外部接続機能を有する携帯型情報機器で、 個人情報端末(Personal Digital Assistant )と呼ばれる製品ジャンルの代表的な製品となった。
家庭用36型ワイド画面のハイビジョン映像対応カラーテレビ“HDトリニトロン”カラーテレビKW-3600HD。従来テレビの約2倍の1125本の走査線を採用。高精細な画面を実現した次世代テレビ。 フルスペックMUSEデコーダーを搭載。業務用ハイビジョン関連機器は1984年に販売しているが、生活照度下での高精細と高輝度を両立させた家庭用向けとした民生用ハイビジョンテレビ。
1994年12月3日に株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)より発売。1990年代初頭までワークステーションに搭載されていたMIPSアーキテクチャの32ビットRISC CPU 「R3000」を独自にカスタマイズしたものを メインCPUに採用。また3DCGの描画を支える数値演算専用LSI (GPU) を別途搭載するなど、当時としては高性能なポリゴンによる3Dグラフィックスを比較的簡単にプログラミングできることが特徴。開発コードネームは「PS-X」。 ソフトウェア媒体として採用したCD-ROMは従来の家庭用テレビゲームで用いられていたROMカートリッジと比較してデータへのアクセス速度が劣るが、 大容量、低価格、量産時間の短縮といった利点があり、コンピュータゲームの表現方法から流通にまで幅広く影響を与えた。
カシオが「QV-10」を定価¥65,000と当時としては破格の値段で発売されたこの機種は、歴史に残る大ヒットモデルとなった。「QV10」をヒットさせたカシオの功績は大きく、ここから一般向けのデジカメの発売が相次いだ。
DVD(ディーブイディー、Digital Versatile Disc(デジタルバーサタイルディスク))とはデジタルデータの記録媒体である光ディスクの一種であり、家庭用のDVDプレーヤーの販売は1996年に開始された。 光ディスクは、これまで波長の短い半導体レーザーが開発されるごとに、CD、DVD、BDへと大容量化が進みました。ちなみに音楽CDは波長が780nm(ナノメートル)、DVDは650nmの赤色レーザーを使っている。 2000年にDVD-Video再生対応のゲーム機「プレイステーション2」(当初の標準価格は39800円)が発売されてからそれまで高価だったDVDプレーヤーの低価格化が進み、DVDソフトの普及が一気に進んだ。
カシオは1996年11月 北米で携帯情報端末カシオペアを、翌年にはその日本語版を発売した。カシオペアはマイクロソフト社のWindows CE を搭載し、携帯情報端末Handheld PC のコンセプトに準拠した製品で、Windows 95 との親和性やキーボード入力が特徴である。ビジネス用途を中心にその強みを発揮した。
トヨタ自動車がプリウスを1997年10月に発売。パナソニックEVエナジー製ニッケル・水素蓄電池を搭載。エンジンを一定の低燃費回転域で動作させ、遊星歯車機構によって速度調整と充電をおこない、 低速走行時・加速時・電力余剰時に電動モーターを使用する動力分割方式ハイブリッドを初めて搭載。高耐圧、大電流のパワーエレクトロニクス、マイコンが数多く適用されている。
1999年2月22日、その後の携帯電話ビジネスを大きく飛躍させ、日本人の生活をも大きく変革させたiモードサービスがスタートした。最初のモデルは富士通のデジタル・ムーバ F501i HYPER 。 携帯電話端末で通話のみならず、メールやインターネットも利用できる画期的な携帯端末として注目を浴びた。
1999年に初代機種が発表されたソニーのメモリースティックウォークマンは、新開発のATRAC3を唯一の対応コーデックとしていた。メモリースティックウォークマンは後のネットワークウォークマンと呼ばれるようになるが、 既存のMP3ファイルとの互換性も良くなく、市場からの受入は芳しくなかった。
1999年12月 にパイオニアが世界初のDVDレコーダー「DVR-1000」を発売。DVD-RW方式対応。価格は25万円。 2000年頃 から米国でTiVoやReplayTVといったHDDレコーダーが登場し始める。 日本ではソニーが2001年に「Clip-On」を発売し、のちに「チャンネルサーバー」「Cocoon」という製品にバージョンダウンしたのが特に有名。画像信号処理LSI、半導体レーザー等の半導体技術が発展に寄与した。
ソニーが、1999年6月、世界初の家庭用エンターテインメントロボットのAIBOの発売を開始した。日本では、3000体が発売後20分で完売という予想を上回る反響を得た。その後2000年6月までにかけて発売された。