1980年代後半
シリサイドゲートへのスパッタ技術の採用

〜プロセス技術〜



1980年代後半、1.3μm−0.8μmに移行する頃、ゲート電極はアルミからポリシリコンに代わっていたがドープドポリシリコンによる低抵抗化には限界が有り、配線部分の寄生抵抗が問題になってきた。そこで、熱的に安定且つ低抵抗化が可能な材料として高融点金属とSiの合金(シリサイド)とポリシリコンを積層したポリサイドゲートが採用された。シリサイドはCVD成膜が困難な為スパッタが主流として採用された。スパッタではあらかじめ粉末として混合されたモリブデンやタングステンとSiからなるシリサイドターゲットを使用する事で直接シリサイドを成膜する事ができた。

当初のシリサイドはモリブデンやタングステンが主流だったが時代とともにコバルトやチタンへと材料が広がっていった。

1990年代にはセルフアラインシリサイド(サリサイド)として、メタル電極材料を全面スパッタしエッチングで開口されたSi部分とゲート部分のみがシリサイド化される自己整合技術へと進化していった。


【参考文献】
1) https://www.toshiba.co.jp/tech/review/2006/07/61_07pdf/f01.pdf
  広島大学 吉川公麿(2010.10.23)
2) SEAJ 創立20周年社団法人化10周年記念誌


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【最終変更バージョン】
rev.001 2015/7/6