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1980年代 CADツールの発達とEWS化 〜集積回路〜 |
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1980年ころから半導体各社が、LSI設計支援の為の論理回路入力、論理シミュレータ、タイミング検証、故障シミュレータ、レイアウトCAD(フロアプランナ、自動配置・配線)、レイアウト検証、マスク生成等の自社EDAツールをメインフレーム上で開発・製品適用するようになった。 一方で、顧客カスタム製品設計を対象とした論理回路設計用のCAE(Computer Aided Engineering)システムとして、Mentor Graphics社、Daisy社、Valid Logic社などの専業のツールベンダが登場する。プラットフォームにはApollo Computer社製の汎用EWSを使用したもの(Mentor Graphics社)と専用のハード・OSを使用したもの(Daisy社、Valid Logic社)があったが、その後Sun Microsystems社のWS(Work Station)普及の後、Linuxベースの汎用EWS(Engineering Work Station)が一般的になる。これらのツールは、論理回路図を入力するグラフィックエディタとその動作検証を行う論理シミュレータなどが一体となったものであった。後に論理回路の単一縮退故障を検出する故障シミュレータや、タイミング検証を行うタイミングシミュレータ等も実用化された。 また、EWSの普及に伴い設計者一人ひとりがEWSや設計ツールを占有して使うという形態が一般的になってくる。 レイアウトCADとしては、1985年Tangent Systems社製のTangate、Tancellが普及し始める。レイアウトCADのデファクトスタンダードであるライブラリ記述フォーマットLEF(Library Exchange Format)や設計情報記述フォーマットDEF(Design Exchange Format)が作成された。 1983年には、レイアウトCADで作成したレイアウトデータのDesign Rule Checking(DRC)やElectrical Rule Checker(ERC)、レイアウトデータと論理データを比較するLayout Versus Schematic (LVS)機能を持つECAD社のDraculaが登場する(ECAD社は後にCadence社に買収された)。また、作成したレイアウトデータにおける寄生素子(容量、抵抗、インダクタ等)の抽出を行って、その情報を元の回路に付加し、再び回路・論理シミュレーションを行うことで、実際にレイアウトされた回路が正常に動作し目的の性能を満たすかどうかを確認するバックアノテーション技術も発展し、マスクデータを払い出す前に実物に近い形での回路・論理検証が行われるようになった。 複数のベンダがいろいろなツールを発表した結果、ツール間で設計データの互換がとれない等の問題も生じてきた。当時2大ベンダであったCadence社とMentor Graphics社がそれぞれフレームワークという枠組みに他社製品を取り込んで統合する動きもあったが成功しなかった。このため設計データを交換する為の共通フォーマットとしてEDIF(Electronic Design Interchange Format)の研究が、1983年に始まり、1985年にEDIF100、1988年にEDIF200、1993年にEDIF300、1996年に最終版のEDIF400が公開された。 |
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図 Apollo Computer社のEWS Dn3303) | ||||||||||
【参考文献】 1) MACMILLEN et al.: AN INDUSTRIAL VIEW OF ELECTRONIC DESIGN AUTOMATION IEEE TRANSACTIONS ON COMPUTER AIDED DESIGN OF INTEGRATED CIRCUITS AND SYSTEMS VOL. 19, NO. 12, DECEMBER 2000 2) 「EDA (半導体)」『フリー百科事典ウイキペディア日本語版』(2010年10月14日8:41) http://ja.wikipedia.org/wiki/EDA_(半導体) 3) 「Apollo Computer」『フリー百科事典ウイキペディア英語版』(2010年9月10日6:12) http://en.wikipedia.org/wiki/Apollo_Computer 【移動ページ】 集積回路/該当年代へ 【最終変更バージョン】 rev.001 2010/10/26 |