1991年
16MDRAMにLOC構造採用を発表
〜パッケージング〜



1988年日立とTI社とは、DRAM特許訴訟後の和解事業として、日立が開発していた大型素子の小型パッケージに収納出来るパッケージ構造としてLOC(Lead On Chip)構造を16MDARMに適用するプロジェクトGT(Got Together)がスタートさせ、16MDRAM適用したことを両社連名で日経マイクロデバイス1991年2月号に発表した。

LOC構造は、リードフレームをDRAM素子面上に接着剤でダイボンド貼付し、リードフレームと素子との金線ワイヤーボンディングは素子面積内で行うもので、高速電送・耐湿信頼性・素子縮小化対応など大きなメリットがあり、16MDRAM以降世代の基本パッケージとして採用された。なおLOC構造の利点を会得したTI社は4Mから本格採用した。

下図左は、LOC構造を示す鳥瞰図、右図は64M素子への適用写真である。LOCl構造は日立グループの総力を上げて開発され、接着剤テープ事業は日立化成(株)、リードフレーム事業は日立電線(株)、ダイボンダーは日立東京エレクトロ二クス(株)の事業として拡大された。これら材料メーカを通じて国内外のDRAM各社にLOC技術が展開されて行った。


【参考文献】
村上元;「TI社特許訴訟とLOC技術共同開発」日立製作所 知的所有権本部75年史、蝉の輪会HP
安生一郎他;「メモリ−向けリードフレームに大変革LOC構造を使う16MDRAM」日経マイクロデバイス、1991/2月号


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【最終変更バージョン】
2010/10/26