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1960年代前半 横型拡散炉による熱酸化膜及び気相拡散へ移行 〜プロセス技術〜 |
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1950年代までのトランジスタは合金接合型と成長接合型であったが、1949年にWestern Electricから拡散法による半導体素子製造の基本特許が出願された。1954年にはBell Telephone LaboratoriesのC. J. Frosch、L. Derrickが、シリコン表面に形成されたシリコン酸化膜が、リンやボロンなどの不純物のシリコン中への拡散のマスクとしてはたらくことを見出した。そして、1959年にFairchildのJ. A. Hoerniによりプレーナトランジスタが考案され、同じ年、FairchildのR. W. Noyceによりプレーナ技術をベースにしたICの特許が出願された。プレーナ技術では、一回目の気相による不純物拡散で形成されたシリコン酸化膜を残し、その酸化膜に開口を開けてそこから二回目の不純物拡散を行うことによりPN接合を形成する。リソグラフィと組み合わせて2次元的な構造で回路を形成することからプレーナ(平面)と呼ばれる、その後の多くのデバイスに適用され、集積回路発展の礎となった。 酸化・拡散のためには、横置きにした電気炉の中に反応管を設置しその中にウェーハを並べ、ニードルバルブなどで流量を制御したガスを流す、横型拡散炉が使用された。酸化の際は、800〜1,100℃程度に加熱した炉の中に、酸素または水蒸気を含んだ酸素を流しシリコン酸化膜を形成する。N型拡散層はX族の元素を含んだガス(例えば、オキシ塩化リン(POCl3))、P型拡散層はV族の元素を含んだガス(例えば、三臭化ホウ素(BBr3))を流して形成する。 横型拡散炉は初期には内製のものが使われたが、1960年代中期からは市販品が使われ始めた。1963年に国際電気(現在の日立国際電気)が日本初の純国産拡散炉を開発、1968年にはテルサームコが国内生産を開始した。 |
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