1975年頃
Al-Siスパッタ配線の採用
〜プロセス技術〜


1960年代には蒸着法によるAl薄膜が配線に使用されるようになったが微細化と共に基板SiがAlに拡散する影響が顕在化した。そこで1975年頃から拡散防止の為、Al内にSiを添加する方法が提案された。従来の蒸着法では蒸気圧の低いSiを添加する事ができず、スパッタ法が採用される事になった。同時に生産性を上げる為、高速スパッタ(マグネトロンスパッタ:日電バリアン等)が登場した。Al-Siと言ってもSiの拡散防止が目的の為Alが主体でSiは3%程度が一般的である。

その後Al-Siについては微細化に伴いコンタクトホール部分へのSi析出問題に対応する為のシリサイド応用、エレクトロマイグレーション問題に対応する為のAl-Si-Cuへと技術発展が続く事となる。

注1) 接合破壊とは接合部を過度の電流が流れることで接合部が局部的に温度上昇を引き
   起こした場合に、その発生した熱で接合部が破壊する現象。
注2) 日電バリアンは1967-1977まで、その後日電アネルバ、アネルバを経て現キャノン
   アネルバ。

【参考文献】
1)超高集積システムの性能を決める配線技術 名古屋大学工学部 安田幸夫教授
2)半導体技術の進化 SEAJ
3)東芝セミコンダクター社 ホームページ 信頼性情報


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【最終変更バージョン】
rev.000 2010/10/26