1960年代前半
シリコントランジスタ用にCZ法によるSi結晶の製造開始

〜プロセス技術〜



日本は1950年代にゲルマニウムトランジスタの生産で世界トップに立ったが、ゲルマニウムトランジスタより高温特性が良いシリコントランジスタでは米国が先行していた。1960年代になると日本でもシリコントランジスタの製造が開始された。その為には高純度のシリコン結晶が必要であり、各社は内製のシリコン結晶引上げ装置を開発してシリコントランジスタの製造に取り組んだ。高純度シリコン結晶は、ゲルマニウム結晶の横型方式とは異なり、CZ(Czochralski)法と呼ばれる縦型炉で製造された。CZ法では、熔融したシリコンに種となる小さなシリコン結晶を浸し、それを回転させながら少しずつ引上げて円筒状の結晶を作る。これを薄くスライスした円盤状のシリコン結晶をウエーハと呼び、この上にシリコントランジスタやICが作られる。当初は細い結晶しか引上げられなかったので、ウエーハの直径も1インチ(約25mm)程度であったが、時代が進むにつれて大口径の結晶が引上げられるようになり、約30年後の1990年代後半には直径300mmのウエーハが量産されるようになる。

1960年代から、大阪チタニウムやコマツ電子金属などの日本の材料メーカがシリコン結晶の原料となる多結晶シリコンの製造販売を開始し2)、1960年にはコマツ電子金属がCZの単結晶サンプルも製作している3)。 


1956年に東芝で引上げられたシリコン単結晶インゴット1)


内製の引上げ装置の例1)


【参考文献】
1) 東芝半導体事業35年史
2)国立科学博物館−産業技術の歴史
  http://sts.kahaku.go.jp/sts/result.php?y1=&y2=&id=&pref=&city=&org=&word=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%88&x=0&y=0  


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【最終変更バージョン】
rev.001 2013/7/30