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1947年 点接触トランジスタ発明(BTL) 〜個別半導体・他〜 |
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BTL(Bell Telephone Laboratories)のジョン・バーディーン(John Bardeen、1908年〜1991年)とウォルタ・ブラッテン(Walter Houser Brattain、1902〜1987年)は、1947年12月に、高純度Ge(ゲルマニウム)単結晶の表面に2本の針状の金線を近づけて立て、片方に電流を流すと、もう片方に大きな電流が流れ、信号が100倍に増幅されるという現象を発見した。J.R. Pierceによって、このデバイスは“Transistor” (トランジスタ)と命名された。 最初に発明されたこのトランジスタは、点接触トランジスタ(Point-Contact Transistor)と呼ばれた(図1)。同研究所のウィリアム・ショックレイ(William Bradford Shockley、1910〜1989年)はこのトランシスタの動作は小数キャリアの注入・拡散(Minority carrier injection & diffusion)によると解明、これを発展させて接合型トランジスタ(Junction Transistor)を発明した(図2)。点接触型トランジスタの発明から5週間後の1948年1月のことであった。この接合型トランジスタは点接触型に比べて、安定した動作が可能で、量産も容易な構造である。なおその後、1949年4月にサンドイッチ構造のトランジスタを発明した。バイポーラトランジスタである(一般公開は1951年7月)。Shockley, Bardeen, Brattainは1956年ノーベル物理学賞を受賞した。 Shockley, Bardeen, BrattainらのグループがGe単結晶を使った点接触型トランジスタの動作を確認したのは1947年12月であった。BTLがこの発明を公開したのは1948年6月で、同時にBTLの製造部門であるWestern
Electric社はトランジスタの量産計画を発表した。BTLの発表の翌日、『The New York Times』紙は、7月1日付でその内容を伝えている(志村資料室参照、http://www.shmj.or.jp/shimura/ssis_shimura1_04.htm)。 |
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図1 点接触トランジスタ(Point-Contact Transistor)(4) | ||||||||||
図2 接合型トランシスタ(Junction Transistor)(5) | ||||||||||
図3 トランジスタを紹介した最初の記事 | ||||||||||
【参考文献】 |
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【最終変更バージョン】 rev.000 2015/4/10 |