1950年代 後半
シリコン単結晶
〜装置・材料/結晶・拡散・成膜〜
1950年代にベル研究所(Bell Telephone Laboratories)によってシリコン(Si)の接合型トランジスタが開発され、1955年にはTexas
Instrumentsからシリコントランジスタが発売された。Siはゲルマニウム(Ge)よりバンドギャップが大きくオフ電流が小さくなり、かつより高温での安定動作が可能であり、Geトランジスタに代わって主流となった。
初期のSiトランジスタのSi単結晶は、Geと同じく主としてチョクラルスキー法によって形成されたが、母材となるSiは1940年代にDupontによって開発された塩素還元による金属Siが用いられた[1][2]。
1956年に発表されたベル研究所のSiトランジスタのプログラムでは、更なる高純度Si単結晶が必要とされた。このため1950年代にSiemensによって開発されたTCS(SiCl3H)を水素還元して高純度Siを得る方法(通称Siemens
Process と呼ばれる)が採用され、1950年代末には金属Si生成はこの方法に置き換わった[1]。
[参考文献]
[1] D.
Holbrook, “Diversity, Complementary, and Cooperation Materials Innovation
in the Semiconductor Industry”
[2] 半導体歴史館:シリコントランジスタの開発とソニー
- 日本半導体歴史館
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