2011年
スーパーコンピュータ「京」が「TOP500」で世界第一位を獲得
〜応用製品〜



「京」は、文部科学省をスポンサーとして、理化学研究所(理研)と富士通が共同開発したスーパーコンピュータである。

TOP500:
「京」は、2011年6月と11月に浮動小数点演算処理速度の上位500をランク付けした「TOP500(年2回公表)」で世界第一位を獲得した。11月に使われたシステムは、高性能・低消費電力CPUチップSPARC64TM [fx(64ビット8コア)を搭載した864台の計算機筐体(総CPU数88,128個)を並列接続したものである。測定はLINPACKと呼ばれる浮動小数点演算の性能を計測するベンチマークを用いており、性能は10.5P FLORPS(ペタフロップス)、 実行効率は93.2%を得ている。「京」は、シミュレーション精度や計算速度の飛躍的な向上により、さまざまな科学計算の分野で広く利用され、世界最高水準の成果創出に貢献することが期待されている。 なお、「京」は、浮動小数点演算処理能力が10P FLOPS(ペタ[1015]フロップス)以上あることから、日本語の兆の上の呼び名である「京(1016)」と名付けられた。

Graph500:
理研と東京工業大学、アイルランドのユニバーシティ・カレッジ・ダブリン、九州大学、富士通からなる国際共同研究グループにより、「京」の性能改善が図られ、2015年7月と11月には、 ビッグデータ処理(大規模グラフ解析)に関するスーパーコンピュータの国際的な性能ランキングであるGraph500において、「京」が第一位を獲得した。大規模グラフ解析性能は、 大規模かつ複雑なデータ処理が求められるビッグデータの解析において重要となるもので、今回のランキング結果は、「京」がデータ解析に関しても高い能力を有することを改めて実証した。


 


上は「京」本体、中は計算機筐体、下はCPUのチップ写真 (出典:富士通)

【参考文献】
TOP500関連
[1]富士通 プレス発表   2011年6月20日
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2011/06/20-1.html
[2]富士通 プレス発表 2011年11月14日
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2011/11/14-1.html
[3]理化学研究所 2011年6月20日
http://www.riken.jp/pr/topics/2011/20110620/
[4]理化学研究所 2011年11月2日
http://www.riken.jp/pr/topics/2011/20111102/
[5]理化学研究所 2011年11月14日
http://www.riken.jp/pr/topics/2011/20111114/

Graph500関連
[1] 理化学研究所  プレス発表   2015年7月14日
http://www.riken.jp/pr/topics/2015/20150714_1/
[2] 理化学研究所  プレス発表   2015年11月18日
http://www.riken.jp/pr/topics/2015/20151118_1/
[3] 富士通   プレス発表   2015年11月18日 
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2015/11/18-2.html


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【最終変更バージョン】
rev.001 2017/2/10