米Apple社は、2007年6月に、デジタル・オーディオ・プレーヤー、携帯電話、インターネットや電子メールなどを、マルチタッチでパネル操作する携帯情報端末機器（GSM対応）である「iPhone」を米国で発売した。
さらに、2008年6月9日には新モデルである「iPhone 3G」を発表した。従来のiPhoneがもつすべての機能に加えて、通信速度を初代iPhoneより2倍に高めた3G（第3世代携帯電話）ネットワーク機能、位置情報を利用したモバイルサービスのためのGPS（Global Positioning System）を内蔵するなど、機能・性能強化が図られている。iPhone 3Gは、世界中で4周波数帯域に対応するクアッドバンドGSM（Global System for Mobile communications）と、 欧米で使われている3周波数帯域に対応するHSDPA（High Speed Downlink Packet Access）による音声およびデータ通信によって、高速なインターネット接続やメールの送受信が可能となった。また、iPhone 3GはWi-Fi、3G そしてEdge Network（境界ネットワーク）をサポートし、それらを自動的に切り替えて最も速いダウンロードスピードを確保した。また、音声とデータ通信のマルチタスキングが簡単に行なえるため、 電話で話をしながらウェブ・ブラウジングや、地図情報の利用、メールのチェックをするなど、複数の作業も同時にできるようになった。