メダルになった「ミスター半導体」
西澤氏所有のニシザワ・メダルの銅製レプリカ
元東北大学総長の西澤潤一氏といえば、半導体、光通信分野の功績が認められて、国内外の賞を独り占めしている感が深い。受賞していないのはノーベル賞ぐらいなのだが、そのノーベル賞にしても何度かノミネートされて涙をのんでいる。
そんな西澤氏の業績を記念して、米国電気電子学会(IEEE)が2004年、「ニシザワ・メダル」を創設したのは、日本の電子工学界にとって朗報だった。同学会は「グラハム・ベルメダル」「エジソン・メダル」など個人名をつけて電気・電子工学と周辺分野に功績のあった研究者を顕彰している。ニシザワ・メダルはその12番目にあたり、欧米人以外の名前がついたのは初めて。
IEEEの公式HPによれば、授賞対象は「光通信および大電力システムにわたる半導体材料およびデバイス」分野とされ、すでに日本人受賞者も出している。
写真は西澤氏所有のニシザワ・メダルの銅製レプリカ(本物は金メダル)。デザインにあたっては、30年近く前の朝日新聞連載「新人国記」で撮影した横顔写真が参考にされたという。 (西澤潤一氏提供)