日本半導体イノベーション50選  (A-7 1970年代)

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マイクロプロセサ搭載電卓の開発 

1971年10月、ビジコンはプリンタ付き電卓141-PFを開発、商品化した。この電卓はインテルの4ビットマイコン開発の契機になった点で記念すべき製品である。
ビジコンは、電卓の仕様別に異なるハードウエア設計が必要なそれまでの方式とは異なり、ハードウエア設計を変更せずソフトウエアで個別仕様を設計するという新しい電卓を構想し、インテルにLSI開発を依頼した。インテルはビジコンの協力も得ながら、この電卓のための新しいコンセプトのLSIを完成させた。これが、1971年3月に世界初のマイクロプロセサ i4004の誕生である。
ビジコンの電卓141-PFは、現代社会に大変革をもたらすマイクロプロセサという半導体製品の嚆矢である4ビットマイクロプロセサ i4004を誕生させる重要な契機を作った記念すべき製品である。

ビジコン141PFの外観 インテル i4004外観
(コンピュータ博物館HPより) (インテル提供)

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日本半導体歴史館 関連展示室

志村資料室 「日米合作の『4004』」

志村資料室 「最初の応用製品『プリンタ付き電卓』」

志村資料室 「我が青春の4004 出版記念会」

コンピュータ博物館 「ビジコン 141PF」