日本半導体イノベーション50選  (A-1 1950年代)

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トランジスタラジオの開発と商品化 

1955年8月、ソニー(当時、東京通信工業)は日本で初めてのオールトランジスタ式小型ラジオ(TR-55)を発売した。重量560g、トランジスタ数は5個、単3乾電池4本駆動のまったく新しいスタイルのラジオで大ヒットした。その後、国内各社も参入し、花形輸出商品となる。ゲルマニウムトランジスタの大増産につながり、日本は最大のトランジスタ生産国となる。
トランジスタラジオの成功は半導体の大きな可能性を示して民生機器の半導体化の先導役となり、「電子立国日本」の魁として戦後復興に貢献した。リーダーの井深大はキーとなるトランジスタの内製化を進め、垂直統合型ビジネスモデルの先鞭となる。

TR-55外観 井深大
(ソニーHPより) (ソニー提供)

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日本半導体歴史館 対象展示室

歴史館 「黎明期の人々」 井深大展示室

志村資料室 「民生応用にこだわったソニー」

志村資料室 「天皇陛下に献上された第1号製品」

ソニーHP 「TR-55」

半導体産業人協会 Encore誌 2006年10月号、2007年1月号 「ラジオ目的志向に絞って成功したソニーのトランジスタ開発(1)(2)」

半導体産業人協会 Encore誌 2009年7月号「ラジオ用ゲルマニウムグロン型高周波トランジスタの開発」(PDF)