半導体技術発展の歴史において、1971年のマイコンの開発は、47年のトランジスタの発明および58年のIC の発明と比肩できるほどの大きな出来事であり、3大イベントの一つということができる。・・・・
日立では70年代初期に電卓用LSIの開発・量産化で他社に先行したので、60%強のシェアを獲得し、急速に業績を伸ばした。73年の半導体売上はフェアチャイルドを抜いて・・・・
1976年12月、日立の半導体事業部において大きな人事・職制の変更が行われた。その前年に事業部長が今村好信から重電部門出身のA氏に代わったことはすでに述べたが、職制変更にあたっての・・・・
同盟軍内の対立 マイコン事業におけるモトローラ社(以下、モ社)との提携関係は、77年のスタートの当初、双方共に「同盟軍」のような意識が強く、「両社で力を合わせて・・・・
ZTAT マイコンの「ワインドダウン」1983年に開発着手したZTATマイコンは85年には開発が完了して生産が立ち上がり、あわせて国内外での強力な拡販活動が始まった。歩留などの諸問題もクリアされて・・・・
モトローラ社とのマイコン裁判は1990年10月に全て決着となり、日立のマイコン事業は過去にとらわれることの無い自由度を得て、開発、生産、販売活動が新しく始まった。いわばマイコン独立戦争が・・・
F-ZTAT(エフジータット)マイコンは第7章で詳述したZTAT(ジータット=Zero Turn Around Time)マイコンの後継機である。ROM部に搭載したのは、・・・
MGO(Micon Grand Operation: マイコン大作戦)は日立のオリジナル・マイコン(H8マイコンやSHマイコン)の拡販のための生販一体作戦である。・・・
完