ストックホルムでの授賞式


ノーベル賞受賞記念講演する江崎氏

 ノーベル賞受賞の最大の見せ場は、同賞の総本山ストックホルムのコンサートホールで開かれる授賞式である。賞を出す側、賞を受ける側の双方にとって少なからぬエネルギーと興奮を伴うようである。
 江崎氏にしてもそれは同じで、「たまたま受賞の順番が自分が最初で、しかも新国王が手渡す初めてのノーベル賞とあって格別の高揚感を感じたものだ」と語っている。
 授賞式が終わると国王の参列の下、800人を集めた大晩餐会が開かれ、式典の最大のヤマ場を迎える。周到に準備された食事が終わると、各部門の受賞者の代表が1人ずつ演壇に立って謝辞を述べる。物理学者は3人の同時受賞とあって、江崎氏が代表になって、「国王陛下、王族の方々、淑女紳士諸君。・・・」とスピーチをした。
 授賞式後のスケジュールには、ストックホルム工科大学での記念講演が待ち受けている。氏は「トンネルへの長い旅路(Long Journey into Tunneling)」と題して、自らの研究生活を振り返った。
写真はノーベル賞受賞記念講演する江崎氏。

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