1994年
CSPのMCMに対する優位性を主張
〜パッケージング〜



1994年7月18日 日立製作所はSEMICON Westに併設して開催されたInternational Packege Roadmap Workshopにおいて、MCM(Multi Chip Module)実装方式やKGD(Known Good Die)より、設計自由度が高く、安価に製造でき、信頼性も確保されるパッケージとして、CSP(Chip Scale Package)が価格面・信頼性面・生産性・応用面などで有利であることを発表した。CSPの概念は、LSI素子機能を最小外形形状で実現させることにより、より高密度な実装が実現されることを説明した。CSP寸法は、素子寸法比1.4倍以下、面積2倍以下をCSPと呼びことなども提案した。DRAMのLOC(Lead On Chip)構造のSOJ、TSOPや大型計算機用MCC(Micro Chip Carrier(などがそれに当たるとした。

下図はその時の一部資料である。この発表に後、世界各社から多くの小型外形パッケージが開発された。富士通社からはBCC(Bumped Chip Carrier),松下電子部品社からはQFN(Quad Flat Non−Lead)、沖電機などからはWLCSP、日立金属からはNi電鋳めっきを応用したEFP(Electro Forming Package)など、米国Tessera社からはμBGA、MicroSMT社からはFanIn構造、TI社やシャープ社からはTABテープを用いたμStarやFBGA、トムソンからは3Dプラス、イスラエルのシェルケース社からはガラスパッケージなど多くが開発された。これらCSPパッケージは、携帯型電子機器に採用され、小型音楽プレーャー、携帯電話、デジカメなどの電子機器を生み出す基点になった。


【参考文献】
Gen Murakami;“Semiconductor Packaging Roadmap” Packaging Industry Roadmap to the future, SEMICON WEST1994, July,18.


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【最終変更バージョン】
2010/10/26