日本半導体イノベーション50選 (D-9 1980年代)
EPROM内蔵マイコンの開発と量産化
1984年、日立ではEPROM内蔵のマイコン(HD63701V)を開発し、市場導入した。当時はコストと信頼性の制約のために、開発用にはEPROM内蔵品が使われ、量産用にはマスクROM版が使われていた。
日立では抜本的なコスト対策としてプラスチックパッケージを採用し、また信頼性対策のための技術開発を積み上げた。ユーザー側では自分で書き込むことが可能となり、市場導入までのTAT(Turn
Around Time)の短縮に絶大な威力を発揮した。日立ではTATをゼロにできるとの意味から、ZTATマイコンと称したが、このコンセプトは90年代に書き換え可能なフラッシュメモリ内蔵品へと引き継がれ、今日のマイコンの主流となっている。
EPROM内蔵マイコン HD63701V0のチップ写真 |
(日立評論 1985年8月号 P24より) |
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