黎明期の人々

岩瀬新午
(いわせしんご)


1918年(大正7年)生
1945年(昭和20年)東北帝国大学理学部物理学科卒業
              東北帝国大学助手
1950年(昭和25年)電気通信省電気通信研究所入所
1955年(昭和30年)東北大学理学博士授与
1957年(昭和32年)三洋電機半導体研究所長就任
1959年(昭和34年)東京三洋電機取締役半導体工場長就任
1977年(昭和52年)東京三洋電機常務取締役半導体事業部長就任
1986年(昭和61年)三洋電機代表取締役専務半導体事業本部長就任
1989年(平成 2年)三洋電機代表取締役専務退任
              三洋電機顧問就任
1994年(平成 7年)三洋電機客員就任

岩瀬新午は1950年10月に日本で最初にゲルマニウム結晶を用いたトランジスタ増幅現象を確認している。電気通信省電気通信研究所(通研)で「トランジスタの研究プロジェクト」が2月に発足してから8ヶ月後、ベル研究所からトランジスタの発明が公表されてから1年8ヶ月後のことである。通研でのプロジェクトリーダとしての始めての業績となる。成功のポイントは毎日諦めず、測定を繰り返したことでゲルマニウムと針の接触点に何度も電圧が加えられた結果の「フォーミング処理」であった。1952年には国産初の合金型トランジスタを開発、1953年にはトランジスタ・ラジオを展示している。これはソニーが工業製品としてトランジスタ・ラジオを販売する2年前のことである。日本半導体の黎明期をトップの速さで駆け抜けている。1957年に三洋電機に転出し、三洋電機の半導体事業を立ち上げ、1980年代に国内有数の半導体事業に成長させている。

【参考文献】


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【最終変更バージョン】
ver000 2010/10/12

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