1980年代前半
微細化が進みリソグラフィはステッパに移行
〜プロセス技術〜


1980年代になり最小パターン寸法が2μmになり更に1μmへと縮小されていくにつれて、ステッパが量産に使われるようになってきた。ニコンが1980年に初の商用ステッパNSR-1010Gを発売、キヤノンも1984年に商用ステッパFPA-1500FAを発売し、先行のGCA社の性能を凌駕して行った。その後1995年頃に至るまで、ニコンとキヤノンで半導体露光装置シェアの70〜80%を占める時代が続いたが、その背景には、富士通・東芝・日立・NECをはじめとしたわが国半導体デバイスメーカがDRAM市場を席巻し、半導体製造装置メーカを牽引していったという要因がある。

露光されるパターンの微細化は、露光光の短波長化とレンズの高NA化(NAとは開口数のことで、レンズの口径の大きさと理解してよい)によって実現される(詳細は1990年代:露光光源の短波長化(i 線からエキシマレーザー光へ)参照)。1980年代の露光波長は超高圧水銀ランプから発するg-線(波長436nm)であったが、1990年代には最小寸法が0.8μmから0.5μmに移行するにつれてi-線(波長365nm)に変わっていった。

また、フォトレジストメーカのほとんどは日本国内にあり、各社で微細パターン形成に耐えるフォトレジストの開発が進み、東京応化、JSR、住友化学など多くの日本メーカが世界にレジストを供給していった。

国産初の商用ステッパ ニコンNSR-1010G (1)

【参考文献】
1) (株)ニコンの企業年表
http://www.nikon.co.jp/channel/recollections/24/index.htm


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【最終変更バージョン】
rev.003 2015/7/6