1998年

ITRS発行

〜装置・材料/ファブ・共通


1992年にSIA[1]によってスタートした全米半導体技術ロードマップ(National Technology Roadmap for Semiconductor;NTRS)委員会は、1997年にヨーロッパ・日本・韓国・台湾の半導体関連の団体や企業が参加した国際委員会(International Technology Roadmap for Semiconductor;ITRS)となった(図1)。半導体産業が15年先までに取り組むべき候補技術をロードマップにして国際的なコンセンサスを形成するものである。

最初のITRSは、1997年のNTRSをベースにして国際委員会で改訂し、1998年に発表された。その後2013年まで、奇数年に全面改訂し、翌年の偶数年に部分改訂して発行された。2015年版はCMOS技術のスケーリング限界が15年先に近づいたとの認識から、VLSIの用途面に焦点を合わせる方向に編集方針が変わり、2016年に発行をもってITRSは終了した。
その後は、ITRSの中心的な役割を果たしてきたSIAに代わってIEEE内に新しいロードマップ員会(International Roadmap for Devices and Systems;IRDS)が設置され、半導体技術をベースにしたICTやデバイスのアーキテクチャのイノベーションを取り込んだアプリケーション主導のロードマップが議論されるようになった。

1998年から2016年までに発行されたITRSは、半導体技術を基盤にしたICT産業の進展にとって参照されたのみならず、異質多様な産業のサプライチェーンによって成り立つ半導体関連産業内のコミュニケーションを円滑にする共通基盤となった。とりわけ半導体製造装置・材料関連企業にとっては、ITRSは研究開発の指針となったといえよう。

European Semiconductor Industry Association
Japan Electronics and Information Technology Industries Association
Korean Semiconductor Industry Association
Semiconductor Industry Association
Taiwan Semiconductor Industry Association

図1  ITRS SPONSORS

【参考文献】
[1]1977年:米国SIA(半導体工業会)が設立


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